第2章: どぶろくって誰が飲むの?
【2024.08.31】
どぶろくの商品化に挑戦した私たち、「市場にない商品を作れば絶対に売れる!」と信じていました。アルコール度数8%、地元の棚田米と湧き水を使った特別な「どぶろく」は自信作でした。でも、いざ市場に出してみると…思った以上に厳しい現実が待っていたんです。
まずは、宮崎県内の酒屋さんを一軒一軒訪ねて商品を置いてもらうための営業活動を開始。でも、ほとんどが門前払い。話を聞いてくれるお店は10軒に1軒くらいの確率です。そんな中、ある店主さんに言われた言葉が今でも忘れられません。「宮崎でどぶろく飲んでる人、見たことある?うちの店でどぶろく欲しいって言われたこともないよ」と。この言葉でハッとしました。どぶろくが市場にない理由は、そもそもどぶろくを求めている人が少ないからだったんです。
やっとの思いで数軒の酒屋さんに置いてもらえても、次の壁が。商品を一度は買ってくれても、リピートしてくれるお客さんがなかなか現れません。
でも、ここで諦めるわけにはいきません!そんな中、百貨店での催事に出店するチャンスが舞い込みました。ここで私たちのどぶろくを実際に試飲してもらうことで、少しずつお客さんにその魅力を直接伝えることができました。直接話をしながら販売することで、どぶろくを理解してくれるリピーターさんも増え始めたんです。
もちろん、これも簡単なことではなく、催事ごとに足を運び、何度も試飲を提供しながらお客さんの声を聞いて商品を改善していく地道な作業が続きました。でも、この時期を通じて、商品の質だけでなく、それをどうやって伝えるかが本当に大事なんだと実感しました。
次章「百貨店催事の成功と新たな挑戦」では、百貨店催事で得た成果と、そこから見えてきた新たな挑戦についてお話しします。